東北医科薬科大学 消化器外科学教室・肝胆膵外科学教室

下部消化管グループ

2026年4月、北村洋医師が日本内視鏡外科学会の技術認定(大腸)に合格いたしました!!当グループからは2年連続の合格者輩出となり、当グループスタッフ全員が技術認定取得者となったことで、大腸外科医を目指す若手医師に対する盤石な指導体制が出来上がりました!
下部消化管グループは、以下の理念を掲げて日々の診療に取り組んでいます。
・シームレスな診療連携
・患者さん第一の安心・安全な医療
・最新の知見を取り入れた治療方針の樹立
・敬意と感謝を込めたプロフェッショナリズム
・テクニカルスキル・ノンテクニカルスキルの両輪
・メンバーがベストパフォーマンスを発揮できる持続可能な環境づくり

当グループでは、大腸癌に対する低侵襲手術(ロボット支援手術・腹腔鏡手術)を中心に、結腸憩室炎、炎症性腸疾患、腸閉塞、腹壁・鼠径ヘルニア、直腸脱や肛門疾患などの良性疾患に対する手術も積極的に手掛けています。このように、多様な症例を経験できることは、若手医師にとって大きな学びの場となります。

当院は日本大腸肛門病学会の定める大腸肛門病施設に認定されており、幅広い疾患を執刀・経験することができるため、日本大腸肛門病学会専門医を取得することが可能です。また、関連学会における発表や論文執筆にも積極的に取り組んでおり、臨床で得られた疑問や工夫を学術的成果として発信する力も養うことができます。昨年は、複数のスタッフが国際学会で発表し、今年はグループのほぼ全員が我が国で開催される国際学会にて発表予定です。国内外で活躍できる外科医の育成を、今後もグループ全体で推進していきます。

以下、当グループのトピックスを紹介いたします。

(1)大腸癌に対するロボット支援手術・腹腔鏡手術
当グループでの大腸癌切除術件数は年間約130~140例で、そのほとんどに低侵襲手術(ロボット支援手術・腹腔鏡手術)を適用しています。2023年5月にロボット支援直腸手術を導入し、2024年4月に結腸癌に対して適応を開始し、2025年1月に日本内視鏡外科学会プロクター認定を取得しました。現在、直腸癌はほぼ全例がロボット支援手術、結腸癌は同術式の適応部位を段階的に拡大しています。2026年6月には最新鋭のロボット支援手術システムである「da Vinci 5」が導入され、今後は最新鋭の機種を活用したロボット支援手術の標準化・定型化をさらに進めていきます。また、2026年には大腸領域における2人目のプロクター認定取得を予定しており、次世代の指導者育成にも力を入れています。

当グループでは、スタッフ全員が日本内視鏡外科学会技術認定医を取得することに繋がった根幹となる”TMPUメソッド”による安定した手術を提供しています。このため、今後技術認定取得を目指す若手医師にとっても貴重な修練の場となること間違いなしです。スタッフ一同高い志と情熱を持って、卓越した教育・指導体制を築き上げていきます。

腹腔鏡下大腸切除研究会の施設会員として、2024年からは多施設共同研究にも参画しています(SCaRLET試験)。また、2024年からは大腸癌研究会の施設会員になり、今後も全国的なデータ登録に貢献しています。臨床・教育・研究の三本柱を大切にしながら、質の高い大腸癌診療を追求しています。

(2)進行下部直腸癌・局所進行結腸癌に対する集学的治療
局所進行下部直腸癌や局所進行結腸癌を対象とし、治療成績の向上を目的とした術前化学放射線治療(NACRT)または術前化学療法(NAC)を、腫瘍内科・放射線科と連携し積極的に実施しています。術前治療を経た大腸癌に対するロボット支援手術を多数経験し、腹腔鏡手術と比較して遜色のない治療成績を手応えとして実感しています。術前治療により、腫瘍縮小効果を得ることで、切除率を高め、再発リスクの低減を目指しています。適応は限定的ですが、NACRTに化学療法を組み合わせたTotal neoadjuvant therapy (TNT)を実施し、臨床的に完全奏効が得られれば手術を回避するという試みも行っており、非手術経過観察で無再発が継続している症例も出てきています。

(3)良性疾患に対する腹腔鏡手術・ナビゲーション手術
近年増加しつつある結腸憩室炎に対しては、可能な限り一期的切除吻合を行う方針として腹腔鏡手術を行っています。発光尿管ステントを活用した手術症例の論文を発表したことに続き、関連学会での報告も定期的に行っています。また、腸閉塞に対する手術治療においても腹腔鏡手術を第一選択としており、インドシアニングリーン(ICG)を補助診断として用い腸管血流の評価を行うことで、腸管を可能なかぎり温存できるよう努めています。2024年からは日本蛍光ガイド手術研究会が主導するiFEISS試験にも参画し、消化器外科・肝胆膵外科の全グループを挙げて絞扼性腸閉塞に対する手術成績の向上に取り組んでいます。さらに、QOL低下の原因となる直腸脱に対しても、腹腔鏡手術を積極的に導入しています。症例に応じて経肛門操作(Thiersch法)と組み合わせることで再発予防をはかり、治療成績の向上に取り組んでいます。

(4)精力的なストーマケア
進行大腸癌に対する根治手術や消化管穿孔などの緊急手術の場合、ストーマ(人工肛門)の造設を伴うことがあります。その際は、皮膚・排泄ケア認定看護師を中心に病棟・外来看護師と協働して問題の解決を図りながら、患者さんのQOLを重視したベストケアの提供を目指しています。当院は、ストーマ外来を併設しており、日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会の定めるストーマ認定施設としても認定されています。また、傍ストーマヘルニアやストーマ脱出など、ストーマ関連合併症に対する手術も積極的に実施しています。

私たち下部消化管グループが何より大切にしているのは、明るく、真摯で前向きなチームであり続けることです。
大腸外科を専門にしたい方、ロボット支援手術や腹腔鏡手術を学びたい方、日本内視鏡外科学会技術認定を取得したい方、学会発表や論文執筆にも挑戦したい方、そして、チームで一緒に成長したい方を募集しています。

見学やご相談、いつでも大歓迎です。少しでも興味のある方、一緒に働いてみたい方、いつでもお気軽にお声がけください!